z32 北米での保険料が高かった|1996年で販売中止になるのも納得

フェアレディz32は日本から北米に輸出されていました。

しかし、高額な車両価格や、割高な保険料が災いして1996年に販売中止になったと言われてます。

あくまで一例ですが、北米でのz32ツインターボの年間保険料は89万円だったそうです。今回はjs tipo1996年3月号から、他車種との比較表つきで紹介します。

Z-CARは安さが売りだったのにz32で高額になってしまった

ー初代から10倍以上の価格になってしまったZ32ー

こうして全米に多くのファンを作ったZだったが、ライバルとの競争力を高めるための高性能化と、アメリカの基盤を作り始めたニッサンのフラッグシップとしての役割、そして、止まるところを知らない円高によって、値段はいつの間にかかつての10倍以上になってしまった。

現在Zの最高峰であるコンバーチブルは、なんと45084ドルもする(Tバー・ツインターボは4438ドル)!

また、年々高まるスポーツカーの保険とSUV(テラノやサーフのことであり、アメリカではスポーツ・ユーティリティ・ビークルと呼んでいる)人気が高まりつつある。今、スポーツカーのセグメントは瀕死状態であり、Zは一昨年6246台を売り上げたに過ぎない。

10倍値段が上がり、台数は十分の一になってしまったというわけだ。

こうして厳しい状況の中で、とうとうニッサンはZを96年モデルをもって販売を停止することを発表した。

引用元:js tipo 1996年3月号 p.17

アメリカで、初代Zは3526ドルで販売されていました。その後、変動相場制の導入もあって値段は上がっていったそうですが、驚異的な安さですね。。

3526ドルという安さはポルシェ等のライバルと比較しても圧倒的なコスパの良さでした。アメリカでも受け入れられたのですが、z32で一気に高額なスポーツカーとなりました。

z32 Tバーのツインターボでは44384ドルとなり、以前から10倍以上もコストアップしてしまったのです。さらに割高な保険料が災いして、1996年で販売中止となりました。

そういう意味で、z33で思い切ったコストダウンを行ったのは正しい選択なんでしょうね。

z32 北米での保険料が高かった|保険料:年間89万円

Js tipo 1996年3月号より引用

保険料の一例(アメリカ)25歳男性・独身:免許を取得して5年、スピード違反3回、事故1回を起こしている場合
単位:ドル z32 ツインターボ RX-7 シビック(3drDX)
対人※1/対物※2 1003/421 1003/421 867/364
強制保険合計 1424 1424 1231ドル
車両保険※3 582 525 320
衝突車両保険※4 1986 1792 935
無保険保証(対人)※5 95 95 95
無保険保証(対物)※5 23 23 18
同乗車保険 96 96 96
任意保険合計 2807 2556 1489
合計(6ヶ月) 4231ドル 3980ドル 2720ドル
合計(1年)※6 8462ドル(約89万円) 7960ドル(約84万円) 5440ドル(約58万円)

※1:対人は1名につき15000ドルまで、1件の事故について30000ドルまで支払われるパターンで算出。これは法律で定められた最低限の賠償責任額。

※2:対物は10000ドルの賠償額で算出。

※3:車両保険は衝突以外、火災や盗難などによる自分のクルマの損害を保証してくれるもの。免責500ドル。

※4:衝突車両保険は他と接触した場合の自分のクルマの損害を保証してくれるもの。免責500ドル。

※5:相手側の損失にも関わらず、相手が無保険車の場合に使う保険。

※6:1ドル105円で計算

引用元:js tipo 1996年3月号 p.17

z32の年間保険料が89万円wこんなの課せられたら秒で破産(!)

みすてる

上記がz32ツインターボのアメリカでの保険料でした。あくまで一例にすぎないし当時の価格ですが、日本の感覚で言えば超高いと思う。

年間の保険料が89万円とかマジで笑えないなぁ。。

このような価格であれば、1996年でフェアレディz32が早期に販売中止されるのも無理ないでしょう。

まとめ|1996年で販売中止になるのも納得

今回は北米でのz32の保険料についてまとめてきました。

当時は、年間89万円という信じられない保険料だったようです。アメリカってとんでもなく車の保険が高いんですね。

現在の北米はスポーツカー・ブーム真っ只中、保険料とどう付き合っているんでしょうか。最低限の保険で済ませてる人が多そうですが、人身事故起こした時の賠償額も凄まじいと聞きます。

『アメリカはクルマの維持費が安い』と認知してましたが、スポーツカーには必ずしも当てはまらないですね。

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