ガンダムF91:幻のMA”メドザック”が公開|富野監督がボツにした理由について

2020年9月7日に、ガンダム F91でサポートメカデザインを務めた石垣純哉氏が、幻のMA”メドザック”を公開しました。

長年、設定資料集に名前だけ載っていた代物で、デザインがどういったものだかはわかっていませんでした。

映画『機動戦士ガンダムF91』、最大のミステリーが30年の時を得て、ついに明かされたというわけです。

ガンダムF91のラスボスとして登場するはずだったメドザックがついに公開

メドザックの概要

  • 基本はラフレシアと同じ
  • F91のラストは、ラフレシアではなくメドザックが登場する予定だった
  • 設定資料集に、名前とボツになった経緯だけが掲載されていた
  • 続編のF92、F93に登場させる思惑だったが企画そのものが頓挫したので完全にお蔵入りとなった
  • ラフを富野監督が描いて、クリーンナップを石垣氏が手がけていた(大河原氏が入院したため)

20年9月8日に、石垣氏がツイッターでメドザックのデザインを公開しました。

『F91のメカデザイナーは大河原では?』という声もあると思いますが、大河原氏は制作途中に入院してしまい、サポートとして石垣純哉氏が入ったという経緯があります。

そのため、メドザックのデザインは富野監督と石垣氏が作業を進めていました。ラフを富野監督が描いて、石垣氏がクリーンナップを担当していました。

このMAは、映画「機動戦士ガンダムF91」のラスボスとして登場する予定でしたが、ボツになってラフレシアに置き換わりました。

デザインをみると、ほぼ完成形状に近いです。これだったら、設定資料集に載せてくれるとありがたかったですが、F91続編を睨んで掲載しなかったと推測します。

両腕が触手のように変形するのはラフレシアと同じ。頭部は鉄仮面そのものですが、逆三角形の悪魔的フォルムが印象的。

着想はきっとギリシア神話の「メドゥーサ」なんでしょう。

デザインラフも公開された

合わせてデザインラフも公開されました。

設定資料集に掲載されなくても、デザイナー個人から公開されるのはありがたいことです。

富野監督がボツにした理由:スゴすぎて数分では片付かない

左:オフィシャルエディション、右:ラポートデラックス

メドザックがボツになって、ラフレシアに置き換わった経緯は、以下のように設定資料集に掲載されてます。

ー『企画から完成まで、「F91」の画面の裏側』ー

 

(1990年)7月、大河原氏が入院。

 

設定が決まっていなかったバグとラフレシアのデザインが残ってしまった。サポートとして石垣氏に依頼。

 

ラフレシアは、初めメドザックという名の例のメカだったが、監督のほうから、スゴすぎてラストの数分ではかたづかないということで次回回しとなり、監督の別のラフによるラフレシアが石垣氏に回される。

 

クリーンナップは退院してきた大河原氏が担当(8月)

 

引用元:機動戦士ガンダムF91 ラポートデラックス

F91制作途中に、大河原氏が入院してしまいました。そのサポートとして、メカデザイナーの石垣氏が代役を務めました。大河原氏に代わり、メドザックのデザインを行いましたが、監督から「スゴすぎてラストの数分ではかたづかない」と、ボツになりました。

この石垣氏と富野監督のやりとりは「20年目のガンダム」に詳細が載っています。

最後のMAメドザック。クロスボーンMSのオリジナルで最強の存在。

1ヶ月をその作業に費やし、準決定稿のデザイン画をアップしたその日の午後。言い渡されたあの一言。

「凄すぎて今回は使えないって。次回のF92で使うから、ごめんね」

ー時は少し流れて、手には「Vガンダム」。僕は心の中で「F92じゃないんですか?」

いまとなってはこれがケチのつきはじめなんだよなァ….。

引用元:20年目のガンダム GUNDAM REGENERATION

ある日、監督が「ごめんなさい」と言いながら、「次回のF92で使うから」ということを言われたそうです。その後、F91はセールス的に成功せず、F92は永久に作られなくなり、Vガンダムがスタートしました。

それと同時に、メドザックもお蔵入りとなりました。

代わりの案として、富野監督からラフレシアのラフが提出され、退院してきた大河原氏によってフィニッシュされることになりました。

個人的な見解:ラフレシアで正解だったかもしれない

個人的な見解ですが、メドザックはボツになって正解だったかもしれないです。

逆三角形の悪魔的フォルムは画面映えしそうですが、顔面が鉄仮面そのもので、ちょっとクドイなと感じます。

あとは、フォルムがカチっと決まり過ぎてる感もあり、ラフレシアよりも作画がめんどくさそうです。

「数分ではかたづかない」という富野監督の読みもなんとなくわかりました。

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